どんなPCケースを選んだら良いか、迷っている方に使用目的や環境も含めて自分にあったPCケース
を見つけましょう。
PCケースはコンピューターの「顔」であり、その機能性やデザインはパソコンを使用する際に大きく影響します。
正しいケースを選ぶことは、パソコンのパフォーマンスや拡張性、さらにはクーリングや騒音レベルにも関係してきます。
以下はPCケースを選ぶ際の主要な項目と、その選び方のポイントを解説します。
抑えておきたい重要な6つの項目
1・サイズと形状(ケースの大きさや規格)
PCケースのサイズと形状は、主に使用するマザーボードのサイズや、その他の内部パーツ(電源・ストレージ)の容量によって決まります。
以下は主なサイズとその特徴になります。
サイズ: 最も小さいケースサイズ。
特徴: 限られたスペースに最適化されており、ポータブルなデスクトップ PC やリビングルームのメディア センターに適しています。拡張性は限られていますが、一般的な使用には問題ありません。
サイズ: Mini-ITXよりも一周大きいサイズ。
特徴:標準的なデスクトップPCに適しており、複数の拡張スロットを持っているため、グラフィックカードや追加のストレージなどの拡張が可能です。
サイズ:一般的な中型から大型のケースサイズ。
特徴: 多くの拡張スロットと大きな冷却能力を持つため、ゲームや動画編集などのハイエンドな用途に適しています。 多くのストレージや冷却ファン、大型のグラフィックカードも収納可能です。
サイズ:ATXよりもさらに大きいサイズ。
特徴: エンスージアストやプロフェッショナル向けの特別な用途に適しています。複数のグラフィックカードや大量のRAM、大量のドライブベイなど、最大限の拡張性を持っています。
2・エアフローとクーリング(冷却性能)
PCケースの冷却性能は、内部パーツの性能を最大限に引き出すため、またその寿命を延ばすために重要です。
以下は、冷却性能に優先する優先事項とその詳細です。
PCケース内部のエアフローは、効果的な冷却のための基本です。 通常、フロントから吸気し、リアやトップから排気するレイアウトが採用されます。
良好なエアフローを確保するためには、ケース内部を整理し、ケーブルやその他の障害物を正しく配置することが重要です。
多くのPCケースは、120mmや140mmなどの標準サイズのファンをサポートしています。
ファンの数や構成は、ケースの冷却性能に大きな影響を与えます。
静音性を重視する場合、低回転数のファンや特別な構造のファンを選ぶと良いでしょう。
特定の内部パーツ、特にCPUやGPUは、大量の熱を発生させます。
これらの内部パーツにはヒートシンクや放熱フィンが取り付けられており、熱を効果的に放散するようにできています。
エアクーリングよりも高効率な冷却が可能な水冷システムは、特にオーバークロックやハイエンドの内部パーツを使用する場合に適しています。
一部のケースは、水冷ラジエーターの取り付けスペースを提供しています。
このようなケースを選ぶ際には、ラジエーターのサイズや配置に注意が必要です。
3・拡張性(ストレージ数やUSBなどその他)
PC ケースの拡張性は、将来的なアップグレードや追加の内部パーツの取り付けを考慮する際に非常に重要です。
以下は、拡張機能関連する主要な優先事項とその詳細についてです。
これは、追加のグラフィックスカードやサウンドカードを設置するための機構です。
多くのATXサイズのケースは、6〜8の拡張スロットを持っていますが、小型のケースでは2〜4のスロットしか持っていないことが多いです。
これは、HDDやSSDなどのストレージデバイスを設置するためのスペースです。
3.5インチのベイは、HDD用、2.5インチのベイは、SSDや一部のHDD用に使用されます。
また、5.25インチのベイは、DVDドライブなどディスクドライブを設置するのに必要です。
追加の冷却ファンを止めるためのマウントポイントです。
ケースの前面、上面、背面、底面に設置できる場合が多いです。ファンのサイズや設置場所によって、冷却効果が変わることがあります。
水冷冷却システムを設置するためのスペースやマウントポイントを備えています。
ラジエーターのサイズや位置に応じて、設置する場所がケース事に違います。
ケースの前面にあるUSBポート、オーディオジャック、SDカードリーダーなどの拡張ポートも、拡張性の一部として必要となります。
拡張性を考慮する際、最新のニーズだけでなく、将来のアップグレードや追加のパーツの取り付けも考慮することが重要です。
また、ケースのサイズや形状によって、拡張機能制限がある場合があるため、ご購入前にスペックや対応部品のサイズを確認しておくと良いでしょう。
4・デザインと材質(質感や色、ライティング)
PCケースのデザインは、外観の美しさだけでなく、部屋やオフィスのインテリアとの調和、そしてユーザーの好みや使いやすさにも関係しています。
以下は、その詳細についてです。
PCケースは、シンプルな黒や白から、カラフルで個性的なデザインまで様々なスタイルがあります。
最近のトレンドとしては、RGBライティングや透明なサイドパネルを持つケースが人気です。
タワー型やキューブ型、そしてデスクトップ型など、様々な形状のケースがあります。
使用するスペースや設置場所、持ち運び頻度によって、適切な形状を選ぶことができます。
使いやすさやアクセス性を考慮したデザインは、部品の取り付けや交換、メンテナンスも簡単に行えます。
ドアやパネルの開閉方法、ケーブルの取り回しや固定方法も、エルゴノミクスに関連する要因です。
金属、プラスチック、ガラスなど、様々な素材が使用されています。
素材の選択は、ケースの重量や耐久性、そして外観の質感に影響します。
一部のケースは、外観をカスタマイズするためのパーツやアクセサリーを持っています。
これにより、ユーザーは自分の好みやスタイルに合わせて、ケースの外観を変更することができます。
デザインを選ぶ際には、自分の好みや使用環境、さらには予算を考慮することが重要です。
機能性とデザインのバランスの上で、長く満足して使用できるPCケースを選ぶことができます。
5・予算(価格)
PCケースの価格は、その機能性、デザイン、ブランド、使用されている素材などによって大きく変動します。
以下は、価格に関連する主要な優先事項とその詳細についてです。
シンプルな機能とデザインを持つ基本的なケースは、比較的安価ですが安すぎるケースは、制度が悪かったり強度が弱い製品も多い。
これらは、初心者や予算が限られているユーザーに適しています。
アルミニウムや強化ガラスなどの高品質の素材を使用したケースは、耐久性や質感が向上しますので、価格も高くなります。
防塵フィルター、RGBライティング、水冷対応などの特別な機能を持つケースは、価格が高くなる傾向があります。
有名なブランドや高評価のメーカーの製品は、品質の保証やアフターサービスが良い反面、価格が高くなる場合がございます。
外観や内部構造をカスタマイズできるケースは、独自性の好みや合わせて選んでいただくことができますが、これらのオプションは追加費用がかかる場合があります。
価格を考慮する際には、自分の予算だけでなく、必要な機能やデザイン、長期的な使用を見越しての耐久性なども考慮することが重要です。
6・その他の機能
PCケースには基本的な機能やデザインだけでなく、日常の快適性や問題を起こさないための追加機能が多くあります。
以下では、そのような「その他の機能」について詳しく解説します。
ケースの前面や上部には、USBポートが配置されていることが多いです。
これにより、外部ストレージやマウス、キーボードなどの周辺機器を簡単に接続できます。
USBのバージョン(USB 2.0、USB 3.0、USB 3.1、USB-Cなど)やポートの数、位置によって使用性が変わるので、使用するデバイスに合わせて選びましょう。
オーディオ機器の接続のためのジャックが前面に構成されているケースもあります。これにより、ヘッドセットやマイクの接続が容易になります。
ヘッドセットやマイクの音質を高音質で、使用したい場合はあまりおすすめ出来ません。
PCケース内部はほこりが溜まりやすく、これが冷却効果を低下させたり故障の原因となります。
ダストフィルターは、PC内部にほこりが入るのを防ぐ事で、性能低下や故障を防ぐやくわりがあります。
また、メンテナンス性も向上します。
サイドパネルをツールレスで簡単に取り外せるケースは、内部のメンテナンスやアップグレードが簡単になります。
ケース内部や外部にRGBライティングを搭載しているモデルも増えています。
これにより、PCの見た目をカスタマイズすることができます。
ライティングの色やパターンを変更できるコントローラーが付属している場合もあります。
HDDやSSDを取り付けないドライブベイの構成や、取り外しのしやすさも選択のポイントです。
モジュラー型のケースでは、不要なドライブベイを取り外して、空間を有効活用できます。
個人的に、おすすめのPCケース用途別
自作パソコン初心者
初心者の方に、おすすめなケースは、パーツの組み立て作業やメンテナンス性の良いATX規格のミドルタワーのケースが良いと思います。
Fractal Design Defineシリーズは、自作パソコンの「てっぱん」で、質感も良くパーツの組み立て作業やメンテナンス性また、冷却性能や静音性も良く私もメインPCに使用しています。
サイドパネルがソリッドモデルと強化ガラスモデルがあります。
コスパ重視
コスパ重視の方に、おすすめなケースは、Deepcool MACUBE 110「Micro ATX」 で、6000円弱でサイドパネルが強化ガラスが採用されているところや、グラボホルダーを標準装備していて同価格帯の中でも、質感が良い方だと思います。
ゲーミングPC用
ゲーミングPCに、おすすめなケースは、いくつかの条件がありコンパクトなケースを選ぶ場合と、ミドルタワーケースを選ぶ場合で、おすすめするケースが違ってきます。
コンパクトなケースのおすすめは、サイズ製SAMA IM01で、コンパクトなのにMicroATX対応で、フルサイズのグラボも搭載可能また、冷却性能も高いケース、価格も1万円弱でしっかりした作りのケースです。
ミドルスペックのゲーミングPCに最適ですが、ハイスペックだと熱対策がかなり難しい。
ホワイトカラーもあります。
次にミドルタワーの、おすすめケースは、シンプルで静音重視なら上記で紹介したFractal Designなどがおすすめです。
ハデなゲーミングPCを作製したい方なら LIANLI o11 DYNAMICが、おすすめです
このケースは、全面と側面がガラスになっていて内部を装飾し見せるパソコンを作製することを意識したケースだと思います。
また、右置き左置きのどちらに置いても中身が見えるように組み換え可能なリバースモード搭載でLEDを光らせたり本格水冷システムを組んで楽しんだりできるケースです。
また、全高が高い大型の空冷式クーラーは、不可ですが基本的に水冷システムで作成を行う方向きです。
ファイルサーバー用
NASやファイルサーバー用に、おすすめなケースは、Silver Stone SST-DS380Bです。
このケースは、私も自宅のファイルサーバーとして使用していてコンパクトなのに3.5インチのホットスワップ対応ベイが、8つ全面に搭載でき 内部に2.5インチが4つ搭載可能なケースで一般的な個人用ストレージサーバを作製するなら十分なケースになっています。
また、フロントパネルに鍵をかけてロックすることも可能なので、小規模オフィスのファイルサーバー用としても十分な機能と容量があると思います。
クリエイティブ用
クリエイティブ用のケースとしては、とにかく拡張性・冷却性能・静音性が重要視される傾向で、わたしが、おすすめするケースは、Fractal Design Define7 XL フルタワーケースです。
こちらのケースは、上記で紹介したFractal Design Define7のフルタワータイプのケースで、拡張性・静音性・冷却性能のバランスが良く、使用環境に応じてHDDストレージを最大18台 SSD5台が搭載可能だったりマザーボード規格がE-ATX・ATXをはじめ、EE-ATX・SSI-CEB・SSI-EEBと幅広く対応しています。
また、ストレージブラケットを外してオープンレイアウトにする事で大型のリザーバーや480㎜までのラジエーターを搭載可能でカスタム水冷システムの構築するにも十分なスペースを確保しているケースです。
以上が私が個人的におすすめするPCケースでした。