自作PCに必要なパーツを分かりやすく役割事に解説してます。
自作PCと聞くと難しそうでよく分からないと思ってしまうかもしれませんが一般的なデスクトップPCと使われているパーツは、ほぼ同じです。
違いは各パーツを自分で選んで好きなメーカーのパーツを使ったり自分の使用目的にサイテキな性能のパーツを使ったり外観を自分の好みに装飾したりしカスタマイズして自分だけの、オリジナルのPCを作ることです。
自作PCってどんなパーツが必要なのか、各パーツの役割を詳細に解説
自作PCに必要なパーツ一貫
・CPU (中央演算処理装置)
【CPUとは】
CPUとはCentral Processing Unit(中央処理装置)の略で、コンピューターの中心的な部品の一つです。
主にデータの処理やプログラムの実行を行う役割を持っており、コンピューターにとって欠かせない存在です。
【CPUの役割】
CPUは、コンピューターにおいて重要な役割を持っています。
以下に代表的な役割を挙げてみます。
CPUは、メモリから取得した命令を解釈し、実行します。この処理は、コンピューターの動作を支配するものであり、CPUの性能が高いほど処理速度が早くなります。
CPUは、数値や文字列などのデータを扱う演算処理を行います。
具体的には、加算、減算、乗算、除算などがあります。
CPUは、プログラムの制御処理を行います。
例えば、分岐やループ処理などです。これにより、プログラムの実行を細かく制御することができます。
【CPUの機能】
CPUには、以下のような機能があります。
CPUは、内部でクロックと呼ばれる定期的な信号を発生させています。
このクロック信号に同期して、CPU内部の各部品が動作します。
クロックの周波数が高いほど、CPUの性能が高くなります。
CPUには、メモリに比べて高速なアクセスが可能なキャッシュメモリが搭載されています。
キャッシュメモリにより、より高速な処理が可能になります。
CPUは、複数の処理を同時に行うことができます。
これをパイプラインと呼びます。パイプラインにより、CPUの処理速度が向上します。
現代のCPUは、複数のコア(処理装置)を搭載しています。
マルチコアにより、複数のプログラムを同時に実行できたり、1つのプログラムを複数のコアで処理できたりします。
CPUの性能を引き出すために、オーバークロックと呼ばれる処理を行うことがあります。
これは、CPUのクロック周波数を上げることで、処理性能を高めるものです。
しかし、オーバークロックはCPUに負荷をかけるため、正しい知識と技術が必要です。
CPUの型番や世代の見かたについて、詳しく知りたいかたは「こちらの記事へ」
・CPUクーラー (冷却装置)
【CPUクーラーの機能と役割】
CPUクーラーの主な機能は、CPUの発熱を効果的に放熱することです。
これにより、CPUの適正な動作温度を維持し、性能や寿命を確保します。
CPUクーラーは、CPUに熱を伝える導熱部品と、それを放熱する冷却部品で構成されています。
導熱部品は、一般的には銅やアルミニウム製のヒートシンクが使われます。
ヒートシンクには、凹凸やフィン状の構造があり、CPUの発熱エリアに密着させることで熱を効果的に伝導します。冷却部品は、ファンや水冷ユニットなどがあります。
ファンは、ヒートシンクに取り付けられ、周囲の空気を循環させて熱を放熱する役割を持ちます。
水冷ユニットは、水や冷却剤を使用して熱を放熱する方式で、高い冷却性能を発揮します。
コスパの良いCPUクーラーは、以下の2製品
【CPUクーラーの種類】
CPUクーラーには、空冷式と水冷式の2つの種類があります。
空冷式CPUクーラーは、ファンで周囲の空気を循環させてCPUの熱を放熱します。
CPUソケットに取り付けるタイプと、ヒートシンクをCPU上に取り付けるタイプがあります。
ファンの数やサイズ、ヒートシンクの材質や構造、ファンの回転数やノイズなどによって、性能や冷却効率が異なります。
水冷式CPUクーラーは、水や冷却剤を使用してCPUの熱を放熱する方式です。
専用のポンプで水や冷却剤を循環させ、CPUに取り付けられた水冷ブロックで熱を吸収します。
吸収した熱は、専用のラジエーターで放熱されます。
空冷式CPUクーラーよりも高い冷却性能を発揮し、静音性も高いため、ゲームやオーバークロックなどの高負荷状態での使用に向いています。
・CPUグリス (熱伝導グリス)
【CPUグリスとは】
CPUグリス(熱伝導グリス)は、素材や性能が異なるさまざまな製品が販売されています。 CPUグリスを塗ることでCPUとCPUクーラーのわずかな隙間を埋め、より効率よく冷却を行うために必要になります。
CPUグリスの性能は、熱伝導率や熱抵抗値で表されます。 熱伝導率が高く熱抵抗値が低いほど、より高い冷却性能を発揮します。
CPUグリスを塗らないと最悪CPUが破損する事になります
定番のcpuグリス 2製品
・マザーボード (メイン基板)
【マザーボードとは】
マザーボードとは、コンピューターの中核部品の一つであり、CPU(中央処理装置)やメモリー、ストレージ装置などの各種パーツを接続し、データや電力を伝達する役割を補ってます。マザーボードは、コンピューターの性能や拡張性に大きく影響を与える重要なパーツです。
【マザーボードの機能】
マザーボードは、以下のような機能を持っています。
CPUを挿入するためのソケットがあります。CPUソケットは、形状やピンの数が異なるため、対応するCPUとの互換性を確認する必要があります。
マザーボード上に搭載されている、各種バスやポートの制御を行うチップセットがあります。
チップセットには、内部制御と外部制御があり内部制御はCPUやメモリー、グラフィックスカードなどの高速なデータ転送を制御し、外部制御はUSBやSATAなどの周辺機器とのデータ転送を制御します。
メモリースロットは、メモリーモジュールを挿入するためのスロットです。
マザーボードによっては、DDR3、DDR4。DDR5など、対応するメモリーモジュールの種類が異なるため、対応するメモリーを選択する必要があります。
PCI ExpressやPCI、AGPなどの拡張スロットがあり、グラフィックスカードやサウンドカード、ネットワークカードなどの拡張カードを挿入することができます。
ストレージ装置であるHDDやSSDを接続するためのSATAポートがあります。
マザーボードによっては、M.2スロットも備えている場合があります。
周辺機器を接続するためのUSBポートがあります。
最近のマザーボードでは、USB 3.0やUSB 3.1 Gen2など高速なデータ転送が可能なポートも搭載されています。
インテルCPU用マザーボード安定の「ASUS TAFシリーズ」
【マザーボードの役割】
マザーボードの性能によって、USBの数や拡張スロットレーン数または高性能なCPUの対応などの違いがあります。
コンピューターの処理速度やデータ転送速度が左右されるため、マザーボードの選択は重要です。
AMD CPU用マザーボード安定の「ASUS TAFシリーズ」
マザーボードの規格や互換性を詳しく知りたい方は「こちらの記事」で解説していきます。
・RAM (メモリー)
【メモリーRAMとは】
RAMとはRandom Access Memory(ランダムアクセスメモリー)の略で、コンピューター内部の主記憶装置の一つです。
CPUが処理する際に必要なデータを一時的に保持する役割を持ち、コンピューターにとって欠かせない存在です。
メモリーには規格があり例えばDDR3,DDR4,DDR5,と数字が大きいほど最新の規格になります。
種類や規格について詳しく解説している記事は「こちらから」確認してください。
おすすめDDR5メモリー
【メモリーRAMの役割】
RAMには、以下のような役割があります。
RAMは、コンピューター内部で実行されるプログラムを一時的に保持します。
CPUがプログラムを実行する際に必要なデータを、RAMから取得して処理を行います。
RAMは、コンピューター内部で扱うデータを一時的に保持します。
例えば、文書データや画像データ、音声データなどが該当します。
(pcをシャットダウンするとメモリー内のデータは消えます)
RAMは、CPUと他の入出力デバイスとの間でデータを交換する役割も持ちます。
例えば、マウスやキーボードからの入力データや、ハードディスクからの読み込みデータなどが該当します。
【メモリーRAMの機能】
RAMには、以下のような機能があります。
RAMはランダムアクセス方式を採用しており、アドレス指定により任意の位置にアクセスすることができます。
このため、データの読み書きが高速で行えるのが特徴です。
RAMは、コンピューター内部で利用するメインメモリとして機能するため、多くのデータを一時的に保持することができるよう、大容量化が進んでいます。現在では、数十GBのRAMを搭載する高性能なPCもあります。
RAMは、CPUと同様にクロック速度が高いほど処理速度が向上します。
そのため、高速なRAMが必要なアプリケーションやゲームを利用する場合には、高クロックのRAMを選択することが求められます。
・ストレージ (HDDやSSD)
【ストレージとは】
ストレージとは、コンピューター内部にデータを保存するための装置のことです。
主に、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、USBメモリー、外付けハードディスクドライブなどがあります。
各ストレージ「HDD・2.5インチSSD・M.2SSD」の特徴や比較は「こちらの記事」へ。
定番のSSD2製品
【ストレージの役割】
ストレージは、以下のような役割を持ちます。
ストレージは、コンピューター内部にデータを保存するための役割を持ちます。
保存されたデータは、必要に応じて読み込まれ、処理されます。
ストレージは、データのバックアップを取るためにも利用されます。データが破損した場合や、誤って削除してしまった場合に備えて、定期的にバックアップを取ることが重要です。
ストレージは、コンピューター内部で実行するプログラムを保存するためにも利用されます。
プログラムが必要なときに、ストレージから読み込まれ、CPUによって処理されます。
【ストレージの機能】
ストレージには、以下のような機能があります。
ストレージは、コンピューター内部で扱うデータを保存するための役割を持ちます。
そのため、大容量のストレージが求められます。現在では、数TBのHDDやSSDが販売されており、大容量なデータの保存に対応できます。
ストレージのアクセス速度は、処理速度に影響を与える重要な要素です。
HDDは、回転するディスクによってアクセス速度が決まります。
一方、SSDはフラッシュメモリによってアクセス速度が決まります。
SSDの方が、一般的に高速なアクセス速度を持っています。
ストレージは、データを保存するための重要な装置であるため、耐久性が求められます。
HDDは、回転するディスクによって磁気を利用してデータを保存するため、振動や衝撃に弱い傾向があります。
一方、SSDは、フラッシュメモリによってデータを保存するため、耐久性が高い傾向があります。
・グラフィックボード (GPU)
【グラフィックボードについて】
グラフィックボード(Graphics Processing Unit, GPU)は、コンピューターの映像処理を担うパーツです。
高性能なグラフィックボードを搭載することで、高解像度の映像や3Dゲームなどを快適に楽しむことができます。
また、グラフィックボードは、GPUに専用のメモリを搭載しているため、コンピューター全体の負荷を分散し、高速な処理を実現します。
近年では動画編集や動画エンコードなどにもグラフィックスカードを使う場合が多いです。
グラフィックボードの型番などが良く分からない方は「こちらの記事」で解説していきます。
nvidia製グラフィックボード
【グラフィックボードの機能と役割】
グラフィックボードは、コンピューターの映像処理を担うため、高解像度の映像や3Dゲームなどを滑らかに表示することができます。
グラフィックボードは、GPUに専用のメモリを搭載しており、高速なGPU処理を実現します。これにより、コンピューター全体の負荷を分散し、高速な処理を実現することができます。
近年では、動画のエンコードにGPUを使うのが一般的でCPUに比べ処理速度がかなり速くなります。
グラフィックボードは、GPUクロック速度を高めることができます。GPUクロック速度を上げることで、処理速度を向上させることができます。
グラフィックボードは、GPUに専用のグラフィックメモリを搭載しています。グラフィックメモリには、高速な読み書き速度が求められるため、高速なメモリを搭載することが一般的です。
AMD製グラフィックボード
・電源ユニット(電源装置)
【電源ユニットについて】
電源ユニット(Power Supply Unit, PSU)は、コンピューター内部に電力を供給する役割を担うパーツです。
電源ユニットは、壊れたり調子が悪くなった場合、コンピューター全体の動作に悪影響を与える可能性があるため、適切な取り扱いが必要です。
【電源ユニットの機能と役割】
電源ユニットは、コンピューター内部の各パーツに安定した電力を供給する役割を担っています。CPUやグラフィックスカードなど、特に高い電力が必要なパーツには、専用のコネクターが用意されています。
電源ユニットは、各パーツに必要な電力を正確に供給することで、電力の無駄を減らし、省エネルギー化を促進します。
電源ユニットは、電力の波形を正確に制御することで、安定した電力供給を実現します。
これにより、パーツの動作不良や故障を防ぐことができます。
電源ユニットには、過電圧保護機能が搭載されています。
電力が過剰に供給される場合、過電圧保護機能が作動して、各パーツを保護することができます。
電源ユニットには、低電圧保護機能も搭載されています。
電力が不足する場合、低電圧保護機能が作動して、各パーツを保護することができます。
・ケース
【PCケースについて】
PCケースは、パソコンの各種パーツを収納する筐体です。
CPUやグラフィックカード、マザーボードなどのパーツを保護し、冷却や静音性、エアフローなどの機能を持つことが特徴です。
【PCケースの機能と役割】
PCケースの主な機能は、パソコンの各パーツを収納し、保護することです。
パソコンのパーツは、振動や温度変化に敏感で、保護が必要です。
また、CPUやグラフィックカードなどの高発熱パーツに対して、適切な冷却を行うことも重要です。PCケースは、その役割を担うために、次のような機能を持っています。
PCケースは、外部からの衝撃や振動からパーツを保護するため、頑丈な材料で作られています。
また、電磁波などのノイズを防ぐために、電磁波シールドが付いている製品もあります。
パソコンの高発熱パーツに対して、適切な冷却を行うために、PCケースにはファンやラジエーターが取り付けられています。これにより、パーツの温度管理を行い、パフォーマンスや寿命を確保します。
PCケースには、ファンやノイズ対策が施されている製品があります。
ファンの回転数やサイズ、吸気口や排気口の配置などによって、静音性が向上します。
PCケースには、フォームファクターと呼ばれる規格があります。
これは、マザーボードやパーツのサイズに合わせて、適切なPCケースを選ぶための指標となります。代表的なフォームファクターとしては、ATX、microATX、Mini-ITXなどがあります。
・その他ケースファンなど
【ケースファンの必要性】
【エアフローが重要】
優れた PC ケースは、ファンの配置を最適化してるかユーザーに、エアフローオプションを提供することで、エアフローの考慮がなされています。
多くの場合ファンは、すでに取り付けられていますが、ファンを取り付ける場所がない場合も通常は、前面、背面、または上部に取り付けてエアフローを考慮します。
・OS (Windowsなど)
OS(オペレーティングシステム)は、一般的にはWindowsを使う方が多いと思いますが自作PCの場合は様々な使用方法があるので、たとえばフリーOS(Linux系)のデスクトップOSや(サーバー)用OSなんかも使われています。
また、最近は各家庭でホーム用のnas(ネットワークアタッチドストレージ)を使っている方も多くなってきていますが、自作PCや型落ちしたPCでフリーOSを使って自作nasを作製する事も可能です
・まとめ
以上が自作パソコンを組み立てるときに必要になるパーツです。
各パーツの役割がわかる事で自作パソコンだけでなく一般的なデスクトップパソコンをメンテナ
ンスするさいやアップグレードする時などにも役立つ知識になります。
また各パーツのスペックなども分かるようになればパソコン購入時にも参考になると思います。