PC用電源ユニットの、フォームファクタや電源効率と使用用途を分かりやすく解説してます。
はじめに、電源ユニットは、パソコン(PC)において電力を供給する重要なコンポーネントです。
電源ユニットは様々なフォームファクタと規格に基づいて設計されており、それぞれの仕様に適合する必要があります。この記事では、一般的なPC用電源ユニットのフォームファクタと電源効率について分かりやすく解説します。
ここからは各項目別に詳細に説明していきます。
80plus gold認証フルモジュラーケーブルで850wセミファンレスで静かな電源。(ATX3.0)
フォームファクタとは
フォームファクタとは、パソコンなどの電子機器で、筐体や端子・部品などの形状や寸法また
配置といった物理的な仕様や規格の事を意味します。
特にパソコンパーツ(マザーボード・電源ユニット・ケース)などには決められた位置や寸法
で取り付け穴が決められていたり、一部のコネクターや接続端子の使用や配置が決まっていた
りします。
電源ユニットのフォームファクタ別に特徴と使用目的
一般的なデスクトップPCでは、ATXおよびMicro ATXが最もよく使用されています。
これらのフォームファクタは一般的なマザーボードとの互換性があり、一般的なケースに収まりやすいです。
一方、小型PCや特定の用途向けのシステムでは、Mini ITX、Flex ATX、SFX、TFXなどの小型フォームファクタが選択されることがあります。
これらのフォームファクタはスペースの制約がある場所やポータビリティが求められる場合に最適です。
さらに、サーバーやワークステーションのような高出力や冗長性が求められる環境では、冗長化電源ユニットが使用されます。
これらのフォームファクタは信頼性や安定性が重視され、長時間の連続稼働に耐えることができます。
重要なポイントは、電源ユニットのフォームファクタとマザーボードの互換性を確認することです。マザーボードと互換性のない電源ユニットを使用すると、正常な動作や電力供給が保証されない可能性があります。マザーボードの仕様と電源ユニットの仕様をよく確認し、互換性を確保しましょう。
以下の表には、一般的なPC用電源ユニットのフォームファクタと規格種類が一覧で示されています。各フォームファクタや規格には、それぞれの特徴や主な使用用途が含まれています。
電源ユニットの効率性と80 PLUS認証とは
電源ユニットの効率性は、電力の消費と変換効率を示す重要な指標です。
効率性が高い電源ユニットは、電力ロスを最小限に抑え、省エネかつ冷却効率の良い運用を実現します。
効率性は、電源ユニットの入力電力と出力電力の比率として表されます。
効率性が高いほど、出力電力に対して少ない電力ロスで電力の供給が出来ます。
一般的に、効率性はパーセントで表され、より高いパーセンテージが優れた効率性を示します。
効率性について認識する上で重要な指標が80 PLUS認証です。
80 PLUS認証は、電源ユニットが特定の効率基準を満たしていることを示す規格です。
以下の表には、80 PLUS認証の異なるレベルとそれに対応する効率性を表したものです。
「安定のSUPERFLOWER製、Platinum電源」12VHPWRケーブル付属。
電源ユニットの80 PLUS認証を受けている意味とは
80 PLUS認証を取得するためには、負荷率が80%以上の効率を達成する必要があります。
同様に、80 PLUS Bronze認証では最低限82%の効率が求められます。
そして、80 PLUS Titanium認証は94%の高い効率性を要求します。
80 PLUS認証を取得するためには、評価機関による独立したテストと認証プロセスを経る必要があります。
電源ユニットメーカーは自社の製品を認証機関に提出し、効率性のテストを受けます。
基準を満たした場合に認証が与えられ、電源ユニット製品には認証レベルが表示されます。
電源ユニットの負荷によっての効率性の違い
効率性は通常、電源ユニットの負荷率によっても異なります。
電源ユニットは最も効率的に動作する負荷率があり、それ以下やそれ以上の負荷では効率が低下する場合があり通常、電源ユニットの効率性は50%〜75%の負荷範囲で最も優れています。
そのため、自身のシステムの電力要求を正確に把握し、最適な負荷率で使用することが推奨されれいます。
以下に電力負荷変動時の電力変換効率を表しています。
以上が、電源ユニットのフォームファクタや効率性80 PLUS認証に関する解説でした。
PCの電源ユニットを選ぶ際には必要な容量と適切なフォームファクタを選択し効率性の高い電源
ユニットを選ぶことで、省エネルギーかつ安定した電力供給を実現し、システムのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。